装画への挑戦


2019年に受講した実践装画塾OSAKAは、私にとって大きな転機となりました。

物語に内在する「何か」を、自分なりに表現できるようになりたい。

そのため、画材選びから何度も試行錯誤を繰り返しました。

以来、毎年コンペを利用しながら、自分なりに納得のいくところまで完成させる、という「宿題」を自分に課しています。

2021

第7回東京装画賞(入選)

ドリアン助川「あん」



2020

gallery house MAYA装画コンペvol.20(最終選考)

マーク・トウェイン『トム・ソーヤ―の冒険』

藤沢周平『たそがれ清兵衛』


2019

実践装画塾OSAKA

佐野洋子『ぼくの鳥あげる』


2019年9月より、東京から装丁家の宮川和夫先生を大阪にお招きし、全4回にわたり装画とは何かを実地で学びました。

課題として取り組んだのは、佐野洋子『ぼくの鳥あげる』です。

 

東京と大阪の二か所で開催された修了展では、受講生11名の作品が一堂に会し、また作品と一緒に制作意図やブラッシュアップの過程をまとめたものも展示されました。



実践装画塾OSAKA・修了装丁展(2020/3/17-22)@東京外苑前・Gallery DAZZLE 


実践装画塾OSAKA・修了装丁展(2020/11/4-9)@大阪市中崎町イロリムラ 


大きな転機

私はこの装画塾との出会いが、大きな転機になりました。

iPad上で完結させていた状態から、

「どの画材を使うのか」

「自分はどんなアプローチで対象を捉え、表現するのか」

…改めて様々な画材を試してみると、使いこなせていないために仕上がりがコントロールできておらず、七転八倒、涙目になりながらの受講でした。

それでも最後には透明水彩にたどり着き、「柔らかさ」と「光」を感じられ

 

 

る表現を生み出せたことは、今後の表現において大きな光明を得られたのではないか。そう思い、それを離さぬよう、試行錯誤と探究を続けています。

 

私が迷ってしまったときはいつも、本質に立ち返る投げかけをしてくださった宮川先生に、心からの感謝を。

同じ塾生の皆の姿勢や作品には、いつもとても刺激をいただきました。